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血糖自己測定(SMBG)とは?

[2026.04.14]

インスリン・GLP-1受容体作動薬を使っている方へ

血糖自己測定(SMBG)は、糖尿病の方が自宅や外出先で手軽に血糖値を確認できる方法です。インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬を使用している方には保険が適用され、日々の血糖コントロールや低血糖への対応に役立つツールとされています。この記事では、SMBGの基本的な仕組みや意義、よくある疑問についてご説明します。

1. 血糖自己測定(SMBG)とは

SMBGとは「self-measurement of blood glucose」の略で、主に糖尿病の方が簡易血糖測定器を用いて自宅や外出先で血糖値を確認できるようにしたものです。
病院の大型検査機器と比べると精度は異なりますが、日々の血糖値の高さや低さを確認するためには有用なツールとされています。
機器は年々進化しており、測定時間は以前の数分程度から現在は約5秒程度に短縮されています。必要な血液量も少なくなり、扱いやすくなっています。また、機器のトラブル時には液晶画面に原因や対応方法が表示されるものもあります。

2. SMBGの保険適用となる方

SMBGの保険適用となるのは、以下の方が対象となっています。

  • インスリン製剤を使用中の方
  • GLP-1受容体作動薬を使用中の方
  • 妊娠中の糖代謝異常のある方の一部

3. SMBGをおこなう意義

SMBGには主に3つの意義があるとされています。

① 自分の生活を振り返るための材料にする

測定した血糖値をもとに、食事や運動などの生活習慣を振り返ることができます。たとえば、ある日の血糖値が高かった原因を「前日に食べ過ぎたから」と気づくきっかけになります。血糖値の変化を記録しておくことで、日常生活のどの部分が血糖に影響しているかが見えやすくなります。

② 主治医のインスリン単位調整に役立てる

測定結果は、主治医がインスリンの投与量(単位数)を調整するための重要な資料となります。来院時に測定記録をお持ちいただくことで、より細かな治療調整が可能になります。

③ 低血糖など異常に気づいて対応する

測定した血糖値が通常より低値だった場合、必要な対応をとることができます。低血糖は自覚しにくいこともあるため、定期的な測定が早期対応につながります。

4. こんなときは特にSMBGが重要です

以下のような状況では、SMBGで血糖値を確認することが特に重要とされています。

  • 低血糖の確認・対応が必要なとき
  • シックデイ(発熱・下痢・嘔吐など体調不良のとき)
  • 食事量や運動量が変わり、インスリンの投与量を調整する必要があるとき
  • 1日の血糖値の変動が大きいとき
  • 夜間に低血糖を起こしている可能性があるとき

体調が通常と異なるときや、シックデイが疑われる場合には、血糖値を確認してインスリン量を主治医に決められた範囲内で調節することが有用とされています。

5. よくある質問Q&A

Q いつ、何回くらい測ればよいですか?

測定のタイミングや回数は、治療内容や体調によって異なります。主治医の指示に従って測定することが基本です。

一般的には、食前・食後・就寝前などのタイミングで測定することがあります。また、シックデイや低血糖が疑われる場合、体調が通常と異なると感じるときには積極的に測定することが勧められています。

「毎日同じタイミングで測る」ことで、自分の血糖パターンが見えやすくなります。まずは主治医にどのタイミングで何回測るとよいか確認されることをお勧めします。

Q 血糖値が高かった・低かったときはどうすればよいですか?

【血糖値が高かったとき】
その前後の生活(食事の内容・量、運動量など)を振り返ることが大切です。「なぜ高かったのか」を主治医と一緒に分析することで、インスリン量の調整に役立てることができます。自己判断でインスリン量を変更することはせず、主治医に決められた範囲内での対応が基本です。

【血糖値が低かったとき(低血糖)】
低血糖が疑われる場合は、主治医から指示されている対処を行いましょう。SMBGで低血糖を早期に確認することで、適切な対応をとることができます。シックデイなど食事量が少ないときはインスリンの投与量の調整が必要になる場合があるため、主治医に相談してください。

Q 測定値が実際の値よりも高く出る場合や低く出る場合はありますか。

測定値に誤差が生じやすい状況が知られています。正確な値を得るために、以下の点にご注意ください。

・果物の皮をむいた手で十分に手洗いをせず採血した場合、異常に高い値が出ることがあります
・ハンドクリームを塗布した手も同様に、誤差が生じる可能性があります
・採血の際に、穿刺部位付近のみを圧迫する絞り出し方をすると、体液が混入して誤差が生じることがあります(付け根から穿刺部位に向けて押し出すように圧迫するのが正しい方法です)
・冬季や気温が低い環境では末梢の血流が低下し、採血しにくくなることがあります

センサーは湿度の影響を受けやすいため、使用直前に包装から取り出すようにしましょう。

Q FGM(リブレなど)とSMBGはどう違うのですか?

FGM(フラッシュグルコースモニタリング)は、皮膚に装着したセンサーを定期的にスキャンすることで血糖の「トレンド(変化の流れ)」を確認できる機器です。一方、SMBGは指先などから採血して、その時点の血糖値を確認するものです。

FGMは血糖の変化のパターンを把握するのに役立ちますが、測定時点の正確な血糖値を確認するためにはSMBGが必要とされています。FGMはあくまでSMBGを補完するツールであり、良好な血糖コントロールを目指すためには両者をうまく組み合わせて活用することが理想的とされています。

どちらを使用するかについては、主治医の判断のもとで決めることが大切です。

6. 測定時の主な注意点

SMBGを正しく活用するために、以下の点にご注意ください。

  • 測定前に十分な手洗いを行う(果物の汁やハンドクリームが残っていると誤差が生じることがある)
  • センサーは湿度の影響を受けやすいため、使用直前に包装から取り出す
  • 採血の絞り出しは、指の付け根から穿刺部位付近に向けて押し出すように圧迫する
  • 使用済みのセンサーや穿刺針は医療廃棄物として適切に廃棄する(詳細は主治医やかかりつけ医療機関にご確認ください)
  • 機器を継続使用すると電池切れになることがある。充電式の場合は適宜充電を行う
  • 災害時や季節・環境によって温度が大きく変わる場合は測定エラーが生じることがある

また、穿刺部位は基本的に指先ですが、職業や趣味の都合で指先への穿刺に支障がある場合は、機器が対応する範囲で手のひらや上腕など他の部位への変更が可能な場合もあります。医療機関でご相談ください。

まとめ

  • SMBGは、インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬を使用している糖尿病の方が保険を使って行える、自宅での血糖測定の方法です
  • 測定の目的は、食事・運動などの生活の振り返り、インスリン量調整の参考、低血糖への早期対応などです
  • 測定のタイミングや回数は主治医の指示に従い、測定記録を治療に活かすことが大切です
  • 正確な値を得るために、手洗いやセンサーの取り扱いなどの注意点を守ることが重要です
  • FGMとSMBGはそれぞれ役割が異なるため、主治医と相談しながら適切に使い分けることが勧められています

血糖測定についてのご相談は

血糖自己測定(SMBG)の進め方や測定結果の見方、インスリン治療についてご不明な点がある方は、お気軽に医療機関へご相談ください。当院では糖尿病や生活習慣病についてのご相談を受け付けています。受診をご希望の方はホームページの予約案内もご確認ください。

免責・注意書き

この記事は、一般的な医療情報の提供を目的として作成しています。
記載している内容は、症状や病気について理解を深めるための参考情報であり、個別の診断や治療方針を示すものではありません。

実際の症状、検査結果、治療の必要性や治療内容は、年齢、体質、持病、服薬状況などによって異なります。
気になる症状がある場合や、健診結果について不安がある場合は、自己判断せず、医療機関にご相談ください。

当記事は、作成時点で参照した資料にもとづいて作成していますが、医療情報は今後更新されることがあります。
最新の情報やご自身に適した対応については、医師の診察のもとでご確認ください。

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